最近、私の所属してます催眠術スクールSSOの蓮さんを通じて、ある番組の企画のお話があって、ありがたいことにそこに出演させてもらえることとなりました。
そこで、そんな私のために、スクールから参考資料として司会者さんが催眠術にかけられているときのものを紹介していただいたので、さっそく視聴させてもらいました。
普段は催眠術の勉強にと、YouTubeとかで他の催眠術師さんのチャンネルとか観るようなことは
”しない”
ので、かなり興味深くドキドキしながら観はじめたのです。
シュチュエーションから嫌な気はしたのですが⋯
そこでは、催眠術をやったのはお酒の席でして、きっと番組としては盛り上がるようにと、リアクションが大きくなるような内容を行っていました。
そこに映し出されていたのは、
食べ物の味を変えて、美味しそうにしているところから、急にまずくして、嫌がったり、苦しんだりした姿を面白がり⋯
それぞれ催眠術にかかったひとを動物にして戦わせて楽しんだり⋯
身につけているものを、突然ものすごく熱く感じるようにして、慌てている姿を楽しんだりと⋯
まぁ、それが催眠術でのことだから許されているのかも知れませんが、現実でのことでしたら色々と問題ではあります。
ただ、催眠術をかけられている本人としては、頭の中では現実として起こっている訳ですから、それが実体験として感じているからこそ、そのようなリアクションがでてしまう訳です。
とはいえ、そこは番組の企画として本人たちが納得しているという前提だから許されているようなものだと思います。
まぁ、そんなこんなで他の企画では、味や痛覚などの感覚を無くして、普通だったら到底耐えられないような苦痛を与えてみるというもので⋯
それが成功したら、今度はそこから突然、催眠術を解いて、従来の感覚に戻したときのリアクションを楽しむというものでした。
何ごともない日常から、いきなり地獄へと突き落とされた人をみて笑うって、それって人としてヤバいように思いました。
結局、だいたいの内容が刺激が強すぎて、催眠術が解けてしい、途中から痛がったり、苦しんだりしていました。
それを、何だか権威のある催眠術師のもとで行われているわけですから、それをみた視聴者は、
「催眠術は人を貶めるもの」
という概念が入るのは当然だと思いました。
また、他にも催眠術の企画で、
「深い催眠状態でフラフラになっているときに、階段から落ちそうになって恐かった⋯」
とか、散々な目にあって大変だったとのエピソードなどもお話をしていて、聞いている限りではほとんど催眠術がトラウマになっているようにも思えました。
こんな辛い体験しか催眠術でしていない司会者に、どんな顔して会えば良いのかと思ってしまいました。
催眠術をきちんと学ぶことができないと⋯
私は以前、整体師をやっていてその流れで、治療の一環として催眠療法からはじめたので、人を楽にしたり喜んでもらうために活用する技術でした。
いわゆる、テレビのようなメディアでやる『ショー催眠』のでみるような、騒がしい会場の中でも催眠術がどのようにかけることができるのかに興味を惹かれて、この分野に飛び込みました。
その時の教わったのは、催眠療法とは違い、立った状態で催眠術をかけたりするので、相手を怪我をさせたりしないような配慮、気配りは教わりました。
体を固めた時には、倒れて怪我しないようにすぐに支えられるように準備をしておく。
特に深い催眠状態に入った時には全身の力が抜けるから、しっかり支えられる位置や、ボーッとした状態のまま催眠術を終わらせると、それこそ階段で落ちたりしたら行けないので、完全に覚醒させてから終わらせるなど⋯
当然のように教わりました。
また、昔の催眠術師が書いた本を読むと、今とは別の意味で無茶苦茶なこともやっていたようで⋯
例えば、首や腕などに杭を刺しても、催眠術で血管や神経など避けていき、そして絶対に化膿しないといった暗示を入れて刺すと、血が出たり、痛みが出たりすること無く貫通するというものでした。
一週間ぐらいは穴が空いているけれども、そのままお風呂に入っても化膿とかすること無く治るといったものです。
いま、そんな事を本当にそれが可能だとしても、やったら問題ですよね。
もちろん、喉とか太い器官は避け、勢いよくやると当然、避けるひまもなく神経など傷つくからゆっくり刺すとか、普通にコツとかも書いてありましたけど⋯。
まぁ、そんな時代だからこそ、その人なりの催眠術に対するポリシーみたいなものはあって、
「私は人間を動物にさせるような、人としてのその人の尊厳を貶めるようなことはしない。」
と断言していたりもしていました。
それだけ、自分の技術や技に誇りをもっていたんだと思います。
それこそ、昭和のスリ師や空き巣といったドロボーも、悪いことなんだけれども自分の仕事に誇りを持っていたりして、相手にその犯行が見つかった時には、相手に危害を加えてまで逃げることは無く、そうなった時には素直に
『お縄になる(つかまる)』
という自分ルールがあったものでした。
いかにして、相手にわからないように盗み出すかというドロボーの美学みたいな誇りを持っていたようです。
まぁ、ルパン三世ではありませんが、何かしらそういった事が泥棒の世界でも受け継がれているものかも知れませんね。
結局、何が言いたいのかと言われたら、技術は継承されるというものです。
それはテクニックだけではなく、そのあり方や理念みたいなものですね。
武術で言ったら、『武道』といった、自分がその武術を通じてどのような『道』を進むのかを追求していくあり方の事です。
きっと、ちまたに溢れている催眠術師も、きっと誰かからは教わっているのかと思いますが、資料を見た時には、
「独学で催眠術を学んだ芸人〇〇」
という人がやっていたりもありました。
もちろん、独学が悪いと言っているわけではありません。
喧嘩が強くなりたいと思って、空手を独学で習得して実際に強くなれたら、素人相手に空手の技で自分の好きなようにしているとなったら、
あまりにも、今までその空手を作り上げてきた人たちに対するリスペクトが無いかと思う訳です。
私は、催眠術によって、悩んでいる人たちを助けることができて、そのことで私自身が助けられました。
古代メソポタミア文明のピラミッドの壁画に描かれていた催眠術の原型と言えるものも、人の治療としてもでした。
それから、今の時代でも受け継がれているのは、人々にとって必要なものだからだと思います。
それが、人を貶めて笑いを取るようなことに使われている訳ですから、ストリート催眠術をやっていて恐れられてしまうのもより納得できました。
ただ、こうなってしまっているのは、その催眠術を教わった相手にもよるのもというのも十分理解はしています。
私はたまたま、整体の師匠も催眠術の師匠も素晴らしい人でした。
整体を教わったときには、私より1期先輩のおじいさんが卒業してまもなく、経験も浅く技術も実践でほとんど培われていないのに、勝手に師匠の教材を複製してこっそりと学校をはじめてしまいました。
整体院を経営するよりも学校経営のほうが儲かるからです。
当然、熟練度の低い人から教わった技術ですから、実際の現場では使えない見識の未熟な知識だけの卒業生ばかりです。
でも、そのようなことが、ビルを所有するほどの整体学園を名乗る有名所でも、解剖学やら生理学といった整体でそこまで必要ない知識の授業でカリキュラムを増やし、高額の授業料をとっていながら、技術は先ほどと同じようなことで教えているところがありました。
たまたま、その学園を卒業した人が何人か師匠のもとで習おうとして話を聞きに来たときに、どのような事を教えてもらったのかをヒアリングしたら、
もう、私と師匠とで開いた口が塞がらないほど呆れる内容でした。
簡単に言えば、腰の骨は5つあって、調整方法もそれぞれに対応した5つのパターンがあるのですが⋯
それが、3番めの骨の調整方法1パターンだけ教えて、『これが腰の調整方法です』というものでした。
まぁ、教わる方は何もわからないわけですから、教える側は無責任にやろうと思えばできてしまえるわけです。
このような技術で食べていくような職業は、実際に患者さんに行なうよりも、教えるほうがはるかに無責任でやれるし、お金も1人から高額に取れるので習いに行くにもハズレはあります。
実際には、当たりは少ないかと思います。
そういった、『まともな人』から教えてもらえなかったとなると、残念な催眠術師も出てきてしまうでしょうけれども、私は私の催眠道を追求して、催眠術の素晴らしさを上手く伝えられたらと思います。
